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Shopifyへの移行手順|商品・顧客・注文・SEOのチェックリスト

EC・Shopify

執筆・監修:株式会社AO

ECサイトの移行は、商品をコピーしてドメインを切り替えるだけではありません。顧客・注文履歴の扱い、決済と配送、旧URLからの転送、メール通知、計測までを一つの切替計画として管理する必要があります。本記事では、既存ストアを止める時間と移行漏れを抑えるために、Shopify公式ガイドとGoogleのサイト移転ガイドをもとに実務手順を整理します。

この記事で分かること

  • Shopifyへ移せるデータと、別途設計が必要な項目
  • 商品・顧客・過去注文を関連付ける移行順序
  • 旧URL、リダイレクト、canonical、サイトマップの扱い
  • 公開前後に担当者が確認するチェックリスト

新規構築と移行では、確認する対象が違う

Shopify構築前の要件整理は、初めてストアを作る際の販売条件や運用体制が中心です。既存ECからの移行では、それに加えて「旧ストアの何を残すか」「新旧データをどう対応させるか」「公開中のURLと注文をどう切り替えるか」を決めます。

最初に移行完了の条件を、商品件数だけでなく、顧客が商品を探して購入できること、運営側が受注・出荷・返金できること、旧URLから該当する新URLへ到達できることまで定義してください。

移行対象を「データ・設定・外部連携」に分けて棚卸しする

領域主な確認項目移行前に決めること
商品SKU、バリエーション、価格、在庫、画像、説明、公開状態重複・廃番の整理、在庫の基準時点
顧客氏名、連絡先、住所、タグ、同意情報移行根拠、通知、アカウント案内、不要データの除外
注文注文番号、商品、顧客、決済・出荷・返金状態履歴を移す範囲、参照先、通知停止
コンテンツ固定ページ、ブログ、規約、画像、メタ情報コピー、API、アプリの使い分け
運用設定決済、送料、税、通知、権限、返品本番値、担当者、例外条件、テスト方法
外部連携倉庫、会計、POS、広告、メール、解析再認証、ID対応、二重送信の防止

個人情報や注文履歴は「移せるから全部移す」ではなく、利用目的、保存期間、アクセス権、委託先との契約を社内ルールと法務判断に照らして確認します。本記事は法的助言ではないため、判断が必要な場合は専門家へ相談してください。

データごとに移行方法と制約を確認する

Shopify公式の移行ガイドでは、商品はCSVまたは移行アプリ、顧客はCSV・移行アプリ・API、過去注文は移行アプリやAPI、ブログや固定ページは移行アプリや各APIが選択肢として示されています。元システム、件数、項目の複雑さによって最適な方法は変わります。

  • CSV:項目が標準的で、担当者が少量のエラーを修正できる場合に向く
  • 移行アプリ:件数が多い、関連データや差分移行を扱いたい場合に候補となる
  • API・個別開発:独自項目、外部ID、複雑な関連付けを保つ必要がある場合に検討する
  • 手作業:規約や案内ページなど、少数で内容を見直しながら移す場合に向く

公式ガイドは、関連付けのため商品、顧客、過去注文の順で取り込むよう注意しています。また過去注文の移行時に、新規注文通知を受け取るスタッフへメールが送信される場合があるため、事前に通知設定とテスト環境を確認します。

Shopify移行の8ステップ

  1. 現行ストアを保存する:データ、画像、URL一覧、設定、連携先、解析値を出力し、復旧責任者を決める。
  2. 対応表を作る:旧ID・旧URLと、新しい商品・顧客・ページ・URLの対応列を用意する。
  3. 少量で試験移行する:通常商品、バリエーション、欠品、割引、特殊文字など代表パターンを取り込む。
  4. 結果を照合する:件数だけでなくSKU、価格、税、在庫、画像、顧客タグ、注文合計を抜き取り確認する。
  5. 運用設定を構築する:配送、税、決済、通知、スタッフ権限、返品・キャンセル手順を設定する。
  6. テーマと導線を確認する:検索、コレクション、商品ページ、カート、規約、問い合わせを端末別に試す。
  7. テスト注文を行う:成功、決済失敗、キャンセル、返金、送料境界、通知、在庫反映を確認する。
  8. 最終差分を移して切り替える:受注停止時間を告知し、差分データ、ドメイン、URL転送、計測を順番に切り替える。

URL対応表を作り、関連する新URLへ恒久転送する

GoogleはURLが変わるサイト移転で、旧URL一覧、新URLとの対応付け、サーバー側の恒久転送、内部リンク・canonical・サイトマップの更新、Search Consoleでの監視を案内しています。多数の旧ページを無関係なトップページへまとめて転送するのではなく、同じ商品・コレクション・記事など、内容が対応する新URLを割り当てます。

ShopifyのURLリダイレクトは、基本的に404を返す壊れたURLから新しいURLへ設定します。ただし予約パスや固定パスなど転送できないURLがあり、クエリ文字列や市場別サブフォルダーにも制約があります。旧URLを抽出した段階でShopify公式の最新制約と突き合わせてください。

  • 重要URLはサイトマップ、アクセス解析、Search Console、外部リンクから集める
  • 新ページのcanonicalを自己参照の新URLにする
  • 新ストア内のリンクを旧URLではなく新URLへ直接更新する
  • 新URLだけを載せたサイトマップを送信する
  • 転送先のHTTP状態、404、robots、noindexを公開直後に確認する
  • Googleは転送を一般に少なくとも1年間維持するよう案内しているため、短期で削除しない

切替日は「誰が、何を、どの順で戻すか」まで決める

売上の少ない時間帯を選び、作業開始、旧ストア受注停止、最終差分取得、ドメイン切替、テスト注文、公開判断、ロールバック判断の時刻と担当者を表にします。DNSの反映時間だけに頼らず、旧・新環境の双方を確認できる手段を準備します。

公開後は、トップページを見るだけでは不十分です。代表商品を検索し、コレクションから商品、カート、決済、注文確認メール、管理画面、出荷処理まで通します。旧URLのアクセス上位、広告リンク、メール内リンク、外部プロフィール、商品フィード、解析タグも確認してください。

Shopify移行チェックリスト

  • □ 移行対象と移さないデータを承認した
  • □ バックアップとロールバック条件を決めた
  • □ 商品→顧客→過去注文の順序と関連付けを試験した
  • □ 顧客・注文データの権限、通知、保存方針を確認した
  • □ 商品価格、税、在庫、送料、決済を代表ケースで照合した
  • □ 注文成功・失敗・取消・返金・通知をテストした
  • □ 旧URLと新URLの対応表を作り、転送制約を確認した
  • □ canonical、内部リンク、robots、サイトマップを新URLへ更新した
  • □ 倉庫、会計、POS、広告、メール、解析の再接続を確認した
  • □ 顧客案内、問い合わせ窓口、切替担当、復旧手順を共有した
  • □ 公開後の404、検索流入、注文、在庫、通知を監視する期間を決めた

よくある質問

顧客のパスワードも移行できますか?

認証情報は他の顧客項目と同じ扱いにできないことがあります。利用する顧客アカウント方式と移行元の仕様を確認し、必要なら顧客へアカウント有効化や再設定の案内を行います。事前に案内文と問い合わせ対応を準備してください。

過去の注文履歴は必ずShopifyへ入れるべきですか?

必須とは限りません。返品・保証・問い合わせ対応、会計・監査、顧客画面での閲覧要否を整理し、Shopifyへ移す範囲と、旧システムを参照専用で保持する範囲を決めます。

移行すると検索順位は下がりますか?

Googleは大きなサイト変更では再クロール・再インデックス中に順位が一時変動し得ると説明しています。URL対応、恒久転送、canonical、内部リンク、サイトマップを正しく設定し、Search Consoleで監視することが基本です。順位維持を保証する方法はありません。

旧ストアはいつ停止できますか?

転送、注文対応、返金、会計、問い合わせ、法令上必要な保存を確認してから判断します。検索向けの転送はGoogleが一般に少なくとも1年間維持するよう案内しているため、旧ドメインや転送基盤を早期に解約しない計画が必要です。

参考にした公式情報